
京阪電気鉄道株式会社様
Interstage Navigatorを導入して柔軟なデータ分析。乗降履歴や購買履歴データを経営戦略に活用した事例です。
[ 2005年12月12日掲載 ]
京阪電気鉄道様(以下、京阪電鉄。敬称略)は、2003年10月、京阪グループのカード「e-kenetカード」会員を対象にグループ共通ポイント「おけいはんポイント」サービスを開始、2004年8月にポストペイ方式のICカード運賃決済システム「PiTaPa」と連携した「e-kenet PiTaPa」を導入した。これにより、京阪線利用者の乗降履歴と、京阪グループが運営する店舗やレジャー施設における購買履歴の両方を蓄積することができるようになった。
「どこから来た人が何を買った」という、これまでにないデータを有効活用すれば、サービスの向上や新商品の開発などへの活用が期待できる。この革新的な取り組みに採用されたのは、富士通の多次元分析ツール「Interstage Navigator Server」だ。


京阪電鉄を中核とする京阪グループは、京都から大阪にわたる京阪沿線を中心に、不動産事業、流通事業、レジャー事業を総合的に展開している。
同社がいま、交通ネットワークを基幹として、グループの事業を有機的に連携させるための切り札として普及に力を注いでいるのが、関西一円の私鉄や公営鉄道が一丸となって進める新しいIC決済サービス「PiTaPa」だ。
PiTaPaは、改札機にタッチするだけで電車に乗ることができる非接触型のICカード。鉄道会社の発行するICカードとしては、他にJR東日本のSuicaやJR西日本のICOCAなどがあるが、前払い方式を採用するそれらと異なり、PiTaPaは使った分だけ後払いする「ポストペイ方式」を採用している。利用代金は指定口座からまとめて引き落とすため、利用者は入会登録を行うことになる。つまり、「お客様の顔が見える」のだ。グループ共通ポイントのデータと併せて活用すればその可能性は計り知れない。
鉄道の乗降履歴と、店舗やレジャー施設などを利用した購買履歴。この二つを組み合わせれば、従来にない顧客の行動分析が可能となり、そこから新しいサービスや商品を生み出すことも期待できる。「例えば、あるイベントの開催によって乗降客が増えた時、顧客の年齢・性別やどこから来たかが分かれば、次のイベントに活かせる。ショッピングモールでガーデニング関連商品を購入した人が多い地域が分かれば、効果的な広告展開や、地域特性に合わせた商品開発も可能になるだろう」(市田氏)。そこで市田氏らは、ポイントシステムや、e-kenet PiTaPaの運用システムを補完するデータ分析システムの構想を練り始めた。e-kenet PiTaPaから得られるデータは、分析結果によってはこれまで思いつきもしなかったビジネスモデルにつながる大きなポテンシャルを秘めているのは確かだ。その意味で、「データのハンドリングや分析方法が固定的なものではなく、データを様々な切り口、組み合わせで分析できるものを求めた」と市田氏は語る。
京阪電鉄がInterstage Navigatorを評価した点は、直感的なGUI(注1)による簡単な操作で、様々なデータを取り出せることだ。OLAP(注2)機能により、分析の視点としてのデータ項目を自由に設定することで、柔軟な多次元分析が可能だ。見たい情報と、その情報の切り口をマウスでのドラッグ&ドロップ操作で指定するだけで、分析結果の帳票を得ることができる。
また、画面上に表示された結果はワンタッチでExcelやWordに貼り付けることができ、データの二次加工が非常に容易に行える。
ユーザーは、様々な業務システムで日々発生し、データベースに蓄積されるデータをもとに、ビジネスレポートの作成やOLAP手法を用いた分析を容易に行うことができる。
ポイント管理システムを富士通が構築していることもあり、Interstage Navigatorを含めたシステム全体を富士通が一貫してサポートできる点も、安心できる大きなメリットでもあった。

システム概要図
e-kenet PiTaPaのサービス開始からおよそ1年。カード1枚で関西一円の私鉄や公営鉄道が利用できる利便性は大きい。今後利用できる路線が増加していくのは確かだ。そうした状況の中で、乗降履歴と購買履歴の両方のデータを一元管理し分析する体制を早くも整えた同社グループ。強みは先行しそうだ。
e-kenet PiTaPaの発展と共に、Interstage Navigatorの活躍の場もますます広がっていくに違いない。
| 所在地 | 大阪市中央区大手前1丁目7番31号 |
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| 設立 | 1949年(昭和24年)12月1日 |
| 従業員数 | 2,886名(平成17年4月1日現在) |
| 資本金 | 514 億円(平成17年3月31日現在) |
| 事業概要 |
交通ネットワークを基幹として、グループ事業を有機的に連携させ、ロケーションの優位性を活かした街づくりを推進する。京阪圏の肥沃化と充実により顧客の創造をはかるとともにその圏域を拡大し、利益ある成長を目指している。
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