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連載 「業務アプリケーションの10年稼働を実現する富士通のミドルウェア」

第2回 : ミッションクリティカル業務の安定稼働実現の秘訣

現在の企業情報システムにおいては、Webシステムの存在が重みを増すようになってきました。受発注業務、金融業務などのように、従来までならメインフレームでなければ、と考えられてきた業務のWeb化が急速に進んできています。つまり、Webシステムがミッションクリティカルな業務を担うようになってきたというわけです。そこで今まで以上に重要となるのがWebシステムの「安定性・信頼性」です。

[2007年1月5日掲載]

高い信頼性を実現する 「ワークユニット」

今日の企業情報システムは、大規模化・複雑化が進んでいます。また、Webシステムのようなオープンシステムでありながら、メインフレームにも匹敵する高い信頼性への要求は増す一方です。富士通のアプリケーションサーバ「Interstage Application Server」(以下、Interstage)では、「ワークユニット」と呼ぶ機構により、こうした要件を実現しています。

ワークユニットとは、複数のアプリケーションを1つの業務として操作・管理するアプリケーション管理機構です。アプリケーションを業務単位にワークユニットに割り当てることにより、実運用に即した管理・運用が可能となります。例えば、運用に必要な情報(環境変数やクラスパスなど)の定義や、業務の開始/停止はワークユニットごとに操作することができますので、運用中でも業務の追加やメンテナンスが可能です。

さらに、このワークユニットを詳しく見ていきましょう。

アプリケーションを多重化し、業務の継続性を高める 「マルチコンテナ」

Interstageでは、他のアプリケーションサーバと同様に、すべてのJ2EE(注1)アプリケーションを1つのコンテナで動作させることができます。小規模で利用者数も限られた社内システムなどでは、導入や運用が容易なため、この構成が有効です。

しかし、現在のWebシステムでは、むしろそのような環境は少なくなってきており、アクセス数の変動にスケーラブルに対応可能な運用環境が求められています。Interstageは、このような要求に応えられる様々な機能を有しており、サーバ資源を効率的に使用して、業務アプリケーションを効率よく安定して運用することが可能となります。以下に、特長的な3つの機能を挙げます。

プロセス多重制御(マルチコンテナ)により、性能向上を実現します

Interstageでは、特長的な機能である「マルチコンテナ」により、ワークユニット単位に起動するプロセスを多重化して動作させることや、多重度を変更することができます。例えば、”3”と設定してワークユニットを再起動すると、プロセスが3つ起動され、負荷分散も自動的に行われます。

また、多重プロセスでの処理となるため、単体Java VMで実行する場合に比べて、スループットの向上が期待できます。

高性能/高スケーラビリティを実現するマルチコンテナ機能
[図1] 高性能/高スケーラビリティを実現するマルチコンテナ機能

トラブル発生時の影響を局所化することで、業務の継続性を保証します

マルチコンテナには、性能向上以外にも大きなメリットがあります。それは、障害発生時の問題の局所化です。

一つのJava VM上ですべてのアプリケーションが実行される形態の場合、あるアプリケーションが何らかのトラブルで停止してしまうと、業務全体が停止してしまう恐れがあります。したがって、障害発生によってお客様システムへ与える影響はかなり大きなものとなってしまいます。

これに対しInterstageは前述のように、マルチコンテナ機能によりJava VMを多重化して実行できるため、ワークユニット単位で業務の起動/停止をすることが可能です。したがって、あるアプリケーションにトラブルが発生しても、影響を受けるのはそのワークユニットだけであり、あるプロセスが異常終了しても、業務を継続することが可能です。

また、Interstageのアプリケーション管理機能によりその挙動を常に監視しているため、ダウンしたプロセスについても、自動的に再起動をかけ、稼働を回復させることが可能です。

トラブル発生時の影響を局所化し、業務継続を可能とするマルチコンテナ機能
[図2] トラブル発生時の影響を局所化し、業務継続を可能とするマルチコンテナ機能

ワークユニット単位にJDKを選択可能(アプリケーション資産の互換性を保証)

前回の特集で述べた「互換性の保証」も、この「ワークユニット」「マルチコンテナ」の機構により実現しています。前述の説明のとおり、Interstageではアプリケーションのプロセスがワークユニット単位に異なります。この結果、ワークユニット単位に使用するJDKを設定することができます。例えば、受発注システムにおいて、【発注アプリケーションはJDK1.3で動作】、【受注アプリケーションはJDK1.4で動作】という環境で、これらを同時に起動させることができます。このため、一度作成した発注アプリケーション(JDK1.3)は、たとえInterstageがどんどん新しくなっても、過去のJDKはInterstageの製品の中に同梱されるため、変更する必要なくそのままお使いいただけます。

このように 「 Interstage Application Server 」 では、ワークユニット、マルチコンテナにより、アプリケーションとプラットフォームのライフサイクルの違いに起因する非互換問題を吸収し、お客様システムの長期にわたる安定稼働を支える高い信頼性を実現しています。

(注1)  J2EE(Java 2 Enterprise Edition) : サン・マイクロシステムズ社の言語「Java 2」の機能セットの一つ。標準機能セットのJava 2 Standard Edition(J2SE)に、サーバ用のAPIなどの拡張機能を持って提供されている

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